奈良県三輪には、大神神社なる社があります。

大神とかいておおみわと読むことからも分かる通り、拝殿の背後にそびえる三輪山そのものが御神体という、一風変わった神社です。
なんでも古事記にもその記述があるとのことで、大変由緒正しい神社だそうです。

奈良の中心部からは少し距離があり、JR桜井線で小一時間程度、電車に揺られた場所にある三輪駅が最寄りです。

車で訪れた場合は、国道から巨大な三の鳥居が目に入るため分かりやすいですが、できれば電車を使って訪れてみることをお勧めします。

途中ひなびた商店が軒を連ねる通りを抜け、今しがた乗ってきた電車の線路を徒歩で横切ることになるのですが、2月ともなると人通りはほとんどなく、なんともいえない侘しい気持ちになります。

そう言う気持ちに浸りたい旅であれば、なおさら電車がいいですね。
運転してると物思いにふけることさえもできませんからね。

踏切をすぎて少し歩いていくと二の鳥居が見えてきます。

この日は霧が垂れ込めており、厳かさに拍車がかかっています。

拝殿。この奥が御神体の三輪山です。
この日は火を使った行事があるようで、社殿を背景に地面から放水銃が生えています。シュール。

拝殿の左奥にある参集殿と呼ばれる建物には、「なでうさぎ」と呼ばれるブロンズ像が鎮座しています。
訪れた際にはぜひひとなでしていきましょう。
と言いたいところだけど、今はコロナウイルスのせいで撫でられないかもしれません。

御神体である三輪山に登ることもできます。
三輪山への参拝は登拝とよばれ、参拝料を納めると同時に住所氏名を記入する入山手続きが必要です。
急な山道をひたすら登り、山頂の社に参拝を行います。

写真撮影や飲食はおろか、私語すら禁止の道中、黙々と登りながら自分の足先を見つめていると、日頃の些末な悩みなど、消えてしまいますよ。

撮影禁止なので、この一枚しか写真はありません。
Apple Watchのログによると、山頂との高低差は400m程度あるようです。

最後に、冬の屋外で冷え切った後に食す三輪素麺は最高!ということをお伝えしておきたい。
歩いて行けないこともない距離に、三輪素麺で有名なお店「三輪山本」がありますので、ぜひ訪れてにゅうめんと柿の葉寿司をセットにしてご堪能ください。

三輪山本お食事処

もう一度言いますが、三輪素麺は最高!